DO YOU KILL ME FOR YOUR LIFE ...?
いつも見上げていた空なのに、なんだか違う。
二人で眺めた青すぎるほど、頭上に広がっていた深い青い空。
しかし、今、自分たちの上の空が、あのときと同じ空には思えない・・・。
街角のショーウィンド、あのときは二人で手を繋いでいた。
お互いの手を握り合って、ショーウィンドに仲良く映っている姿を見て
照れながらも自然と微笑みあった・・・。
「この場所にいる時間が、二人でいる時間の次に好き」っと
両手を広げて寝転んだ、小さな緑の小高い丘。
眩しいほど笑う君の笑顔を、今でも鮮明に覚えてる・・・。
二人でいるときは、本当の自分を忘れられた。
二人で居られる時間ほど、二人の笑顔ほど大切なものはなかった。
いつもでも、二人一緒だと思っていた。
自らの命に代えても、守り抜きたいと思った。
あの頃は、自分たちの明るい未来を信じていた。
この幸せな時間が、なくなるなんて想像すらもしなかった。
・・・でも、現実は二人が思っていたより惨酷だった。
灰色に染まった空に、いくつかの煙が立ち昇る。
数日前まで多くの人々が行き交っていた大通りには、人っ子一人いない。
サラリーマンやОLが勤務している会社のビルも、酷く崩壊している。
(これは、本当に現実なのか・・・?)
廃墟と化したビルの窓から眺めた景色・・・。
普段とは取って代わった、この世界を見て、そう思わざるを得なかった。
静けさと嫌な悪寒が身体から離れようとはしない・・・。
「最悪じゃねぇか・・・」
ポツリと呟いたようなことばの方を振り返ると
よく見知った顔があった・・・。
「・・・慎吾か」
ジャリジャリと割れた窓ガラスの破片を踏みながら
ゆっくりと近づいてくる、その人物は同じNightKidsの庄司慎吾だった。
NightKidsとは、走り屋たちが寄せ集まって作られた
妙義をホームとする、走り屋のチーム・・・
慎吾と俺は、そのチームのメンバーで
リーダは、俺、中里毅だ。
「チクショウ!!何でこんなことになっちまったんだよ!!」
俺は慎吾の発した言葉に、少なからず同感し、煙草に火をつける。
「落ち着けよ・・・」
冷静に煙草を勧めると、煙草を一本とって火をつける。
俺と慎吾は、普段こそは普通と変わりない会社員だが
とある組織のスパイでもある。
俺たち二人は、緊急時になると、此処のビルに集合することを決めていた。
もし、何者かの襲撃をうけたときのために
このビルに、武器などを隠しておいた。
一角の壁を蹴り破ると、そこにはトカレフを初めとするハンドガンから
グレネーダーランチャーまで、多種多様の銃が姿を現す。
念のために用意したバズーカーまであるのだから見上げたものだ。
俺たちは、使い慣れていた銃を手にした。
俺の場合はコルト・ガバメント1911A1 ミリタリー・・・。
黒いグリップや銃口にかけるラインが気に入っていた。
旧型と違って、リニューアルモデルの俺のガバメントは
使いやすさも、重量も比べ物にならないくらい改善されている。
慎吾のワルサーP38はルパン三世で有名な銃だ。
俺のガバメントとは違い、えらく古いものだが
その性能は、時代に劣らず優れものだ。
慎吾いわく「最高の銃」らしい・・・。
(俺にとったら、ガバメントが最高の銃だぜ・・・。)
「まさか、また、これを握ることになるとはな・・・。」
溜息とともに口にした言葉は、どことなく重く感じた。
いつもと変わらない日常生活は、二度と戻ってこないと思う感情に比例するように
久々に手にした銃は重く感じる。
しかし、感傷に浸っている暇など自分たちにはなかった。
どこかで鳴り響いている銃声が、いつ自分たちに襲い掛かるかわからない。
持てるだけの銃弾と武器、食料を持って俺たちは建物を出た。
「これから、どうするんだよ?」
「とにかくは、本部に連絡だろう。」
本部に連絡をしなければ、後々の行動も決められない・・・。と
慎吾の問いに答えながらも既に崩壊した街を、足早に通り過ぎる。
住民たちは、全員避難したのか、静か過ぎる住宅地を抜け、
公園に備え付けてあるテーブルを目指す・・・。
その下に本部の連絡先に使われている、地下室が存在するからだ。
テーブルと椅子を雨から守るために覆われている屋根。
柱に人知れず存在する、小さなボックス。
暗証番号は「night and knight」・・・。
しかし、俺は地下室に入ってまもなく。
大切なことを思い出した・・・。
のことだ。
彼女は、俺の高校時代からの親友で誰よりも愛しい、恋人。
高校を卒業し、社会人になった今でも関係は続いている。
一ヶ月前には、結婚しようと婚約も交わした。
緊急時に目を取られ、彼女のこと忘れてしまっていた俺に
自己嫌悪の感情とともに、彼女の身に何かあったらという不安感が交差する。
本部への連絡を終えた慎吾が、近くにある椅子に背を預ける
「本部でも何が起こってるか、わかんねぇんだと」
それとともに、耳にした指示に思わず耳を疑った。
本部の指示は、敵の正体を探り、その本拠地を探し出すということ・・・。
今の手持ちの武器だけでは、とてもじゃないが危険すぎる。
「それだけか?」
驚きで、少し震える声で聞き返すと慎吾は頷いた。
一先ずは、この場所を出なければならないということは
確定されているが、何処に向かったらいいのか、わからない。
とりあえず、基地を出ると何処からとも無く轟音が鳴り響く
立て続けに起こる爆発・・・
(いったい、誰の仕業なんだ?・・・何が、目的で?!)
俺たちのいるところから、ほど遠い場所での爆破。
その音から、頭の中で確定したのは・・・
今、どこかで一つの街が消えたということ、だけだ。
そして、今の俺が出来るのは死んでいく街が
の住む街でないことを祈ることだけ・・・。
「おいっ!行くぞ、毅!!」
戦闘装束のような黒いパーカーを頭に被り、
慎吾は俺に向かって叫んだ。
それと同時に投げられたものは、慎吾が来ているものと同じもの。
それを大雑把に羽織るのを確認して、
慎吾は走り出した・・・。
街の様子を観察しながら、敵の目的、姿を探る・・・。
そんな指令が来たのは、その5分後のことだった・・・。
の安否を気にするものの、俺たちは指令には従わなければならない。
平和だった生活を取り戻すまで、きっと
に
会うことはないだろう・・・。
俺は、
の無事を信じ、そう思った・・・。
(これが、無事に終われば
の笑顔が、みれる・・・。)
幾つかの街を巡り、俺たちは崩壊したビルの中から
街を観察した・・・。
どの街も、既に人気は無く街は死んだようにしか見えなかった。
足元に転がる、死体・・・。
かつて、人間だったもの・・・。
そんなものたちを、俺たちは数え切れないほど見てきた。
の遺体が無い様に、俺は何時しか、そんなことを思うようになった。
しかし、俺が思っていたよりも・・・
現実は、更に残酷だった・・・。
「・・・殺しちまえよ、そんなヤツ!!」
慎吾の罵声が、いつになく癇に障る・・・。
俺の目の前に、居る人物・・・。
は、何箇所目かわからないビルの中で見つけた・・・。
彼女の顔は、普段二人で居るときよりも青白く怯えきった目をしている。
それも、その筈だ・・・。
の目の前で、銃を握っているのは俺自身なのだから・・・。
(なんで、こんなことに・・・?)
は、爆風の中を逃げて、このビルまで辿り着いた。
しかし、足を負傷し動けずにビルの中に留まっていたといっていた。
彼女が生きていたことの嬉しさで、俺は飛びつくように彼女に抱きついた。
・・・その幸せは、長くは続かない、一瞬のものだったとしても。
ところが、慎吾は足を負傷している彼女を庇いながら
敵を探るのは、とても・・・かなり危険だという。
実際、俺自身も、それが無茶だということを知っている。
しかし、彼女一人を置いて指令を終えるなんて事は
今の俺に、到底できっこない・・・。
「どっちみち、組織のことを知られたんじゃ生かしておけねーだろ!」
慎吾の意見が、もっともなことも俺は承知しているが・・・。
自身の手で・・・愛しい彼女を殺すのか・・・?
誰でもなく・・・
を・・・?
混乱する頭の中で、俺は必死になって解決策を練る。
もちろん、俺たちも
も全員が助かる方法を・・・。
だが、近くに轟く爆音は考えれば考えるほど
どんどん近づいてくる・・・。
考える時間なんて、殆んど無い・・・。
「ねぇ、毅・・・?」
不意に聞こえる暖かみのある優しい声に
俺は顔を上げる。
銃を握る、俺の手に優しく被せるように手を置き
場違いとも思えるほどの美しい笑顔で
は、言った。
「撃って?毅の足手まといになるくらいなら
私は死んだほうが、ずっとマシ・・・
そのかわり、毅自身で殺して頂戴?」
小さな子どもに言い聞かせるように言う
・・・。
その
の言葉に決心をしたように、俺は銃口を
の頭に・・・。
・・・銃声と反動。
にっこりと微笑んで、
は彼女自身の血の海へと沈んでいった・・・。
「愛してるよ、毅。」
の最後に聞いた声・・・。
俺が愛した彼女は
俺の大好きだった笑顔を残して、この世から去った。
――それから数年後―
俺の中の時間は、今も刻々と秒を刻む。
あの時と比べると、回復も順調に進んだ街・・・。
俺は、あの後、慎吾とともに無事にミッションを終えた。
いきなり、やってきて破壊活動を行っていたのは
隣国の気が狂った政治家たちだった・・・。
そして、俺は
と過ごした丘にいる。
あの時は、愛しい人と二人・・・。
今は、一人っきりで丘に立っている。
涼やかに流れる風が、残暑の厳しい街へと下る。
握りなれたガバメントを、自分の手のひらで何度も握りなおす。
汗ばんだ手が、どれだけの緊張を俺に運んだのだろう?
ゆっくりと、銃口を頭につけると
あのときの事を思い出す・・・。
二人で刻んでいた時間を・・・。
(なぁ、俺もお前のところに行って良いよな?)
を撃ったときから、俺は考えていたことがある。
俺は、生涯かけて彼女を愛そう・・・と。
だから、俺は彼女を一人にしたくないんだ、っと。
「愛してる、
」
青空に広がる銃声は、高らかに、高らかに・・・。
季節外れの、涼風は俺を愛しい者のところに誘ってくれるだろう。
一人で刻んでいた、胸の中の時計が誰にも気付かれず
静かに、秒針を止める・・・。
なぁ、また出会うとき。
もう一度、二人で時を刻もうな・・・。
今度は、幸せ一杯な想い出を一緒に・・・。
薄れていく意識の中、俺は
の事だけを想った・・・。
愛していると・・・。
R「えぇーっと・・・」
毅「一先ず、謝った方が良いんじゃないか?」
R「・・・ゴメンなさい。」
毅「何に対しての謝罪だよ?」
R「・・・予告していた、京一の部活夢が何故か毅になったこと
しかも、ハローウィンとローゼンの夢、全く書いてないこと
そのうえ、やっと書いた夢が何故か駄文&死夢になってたこと
中里さんの名前を何回か「ちゃけし」って打ち間違えたこと・・・。」
慎「Σ多っ?!」
毅「しかも、最後の関系なくねーか・・・?」
慎「復活して、最初がこれって・・・先が思いやられるぜぇ。」
R「・・・」
毅「で、次は?」
R「一先ずは、ハローウィンと京一を何とかしたいと・・・」
慎「思ってるだけで、出来ねぇってヤツか・・・?」
R「うっ・・・」
毅「けっ。まぁ、急かしつつ書かせるしかねーな」
R「ここまで読んで頂きありがとうございました。」
慎「感想などはBBSにヨロシクな?」